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勉強した “つもり” をなくす方法(その1)

「3つの質問」で振り返る

ここからは、効果的な振り返りの方法をふたつご紹介します。

まず取り上げるのは、認知科学者のマーシャ・ラヴェット氏が提案する、テストのあとに「3つの質問」をするという方法です。

各質問とその狙いは以下のとおり。

  1. 「どのようにテストの準備をしましたか?」
    この問いを通じ、十分に勉強できたか、ほかにもいい勉強法がなかったかどうかを検討する。
  2. 「テストでどのような間違いをしましたか?」
    間違えた箇所に注目し、原因は問題文をちゃんと読まなかったからなのか、理論を理解できていなかったからなのかなど、自身のパフォーマンスを分析して改善方法を考える。
  3. 「次回のテストに向けて、どのように勉強しますか?」
    1、2の分析結果から、今後成果を出していくための学習戦略を立てる。

ラヴェット氏によると、上記の質問を自分に問いかけることで、自分を客観視するメタ認知のスキルが身につくとのこと。メタ認知ができるようになると、自分に合わない勉強法をしていることに気づくことができ、“やったつもり” という思考から抜け出せます。経験や自分の長所・短所に基づいて、より効果的な勉強方法を選択することもできるのだそう。

たとえば、資格試験の対策をする場合を考えてみましょう。過去問を解いて勉強したとしたら、その結果を見ながら質問に答えます。

  1. どのようにテストの準備をしましたか?
    →1か月かけて、テキストにひととおり目を通した。
  2. テストでどのような間違いをしましたか?
    →専門用語の穴埋め問題で3つの答えを思い出せず、さらに2つは用語の意味を誤解して覚えていた。
  3. 次回のテストに向けて、どのように勉強しますか?
    →テキストを見るだけではなく、書き取りも行なう。

このように3つの質問に答えていくと、自分の課題と改善策が明らかになります。ラヴェット氏によれば、このプロセスを繰り返すことで、自分の学習を客観的に見て調整する習慣がつくそう。

資格試験に向けた勉強のように、過去問や模擬試験を使ってテストできる場合は、3つの質問で振り返る癖をつけましょう。勉強した “つもり” から抜け出せますよ。

 

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