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勉強した “つもり” をなくす方法(その2)

「YWT」で振り返る

次は、ビジネス書を読む、プログラミングの練習をするなど、テストを受ける機会があまりないタイプの勉強をしている人におすすめの「YWT」という振り返り法をご紹介しましょう。

YWTとは、日本能率協会コンサルティング(JMAC)が開発した振り返りの手法です。

  • Y(やったこと)
    「挑戦した」「実施した」という事実や「成功した」「失敗した」などの結果
  • W(わかったこと)
    Yを通じて「学んだこと」や「気づいたこと」
  • T(次にやること)
    「改善したいこと」「工夫したいこと」など

の3項目を整理しながら、振り返りを行ないます。

YWTで重視するのは、「こうしたら成果が出た」「これはうまくいかなかった」といった教訓を得て、次への活かし方を考えることです。これを勉強に当てはめれば、やったことが計画とずれていたり、やったけれどわかったことが少なかったりしたときに、勉強した “つもり” に気づけるはず。

たとえば、「心理学に関するビジネス書を使い、速読法を試しつつ勉強した」とします。その日の学習が終わったら、JMACがすすめる以下のフォーマットに沿い、メモ帳などにYWTの3項目を書き出してみましょう。

 

「やったこと」がたくさんあるのに「わかったこと」が思い浮かばない場合、それは勉強した “つもり” になっている可能性大。しかし「わかったことが浮かばない」「勉強したつもりになっている」といった気づきも、YWTで得られる教訓のひとつ。気づいた状況を改善するために、次にやることを考えればいいのです。上の例で言えば「本を読んでみた(Y)ものの、わからない用語が多かった(W)ので、次は専門用語を調べよう(T)」という感じですね。

毎日でなくてもいいので、1週間や1か月など定期的にYWTで振り返りをすれば、勉強した “つもり” を減らせるはずです。学習内容だけでなく勉強法の振り返りにもなるので、改善を重ねながら自分に最適な手段で着実に力をつけられるでしょう。

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勉強の成果がなかなか出ないとき、焦って勉強量を増やすのではなく、一度立ち止まって振り返りをしてみてください。自分の課題を見つけて修正していけば、“やったつもりなのに……” という思い込みは次第になくなりますよ。

 

【関連リンク】

勉強した “つもり” になってるだけの人の特徴

勉強した “つもり” をなくす方法(その1)

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